第1章-5
「良くいらっしゃしいましたね、恭子さん」
「初めまして、堅太郎さん」
「こちらこそ」
私は、にこやかに笑みを浮かべた。
それで女は緊張が取れ、少し安心したようである。
私は椅子の上に腰掛け、足を組んでじっとその女を見つめた。
それでもまだ、女が少し緊張しているのが、私には分かった。
「まず伺いましょう、貴女ほどの美しい人が、私の調教を受ける動機を・・」
「はい、私は仕事ではどうにか満足のいく仕事をし、認められてきましたが、でも」
「それで?」
「ええ、でも心の中では何かが物足りないのです、それが何かは始め分かりませんでした」
「なるほど、それが見つかりましたか?」
「はい、貴方のM女の募集を見て、これだと思いました」
「なるほど、それでSMの経験は?」
「昔の彼が少しSだったので、そんな真似事を少しだけ」
「分かりました、でもお分かりのように、私の調教は半端じゃありませんよ」
「はい、覚悟しています」
「わかりました、貴女のその意気込みを買いましょう、貴女を調教します」
「有り難うございます」
「それで、まずはテストということで、本格的な調教を始める前に・・」
「はい?何でしょう」
「SMホテルで調教しましょう、そこで私の眼に叶ったら本格的に」
「あ、はい、わかりました、何故かドキドキしてきます」
「それでは、これからよろしいですね」
「お任せ致します」
「もし、途中で耐えられなかったら言って下さい、でもそれで終わりですが」
そう言って私は恭子を見て笑った。
彼女は緊張していた。
「はい、頑張ります、堅太郎様」
「では、もう一度、私の車に乗って下さい、さっそくそのホテルへ行きましょう」
「はい」