第二章―3-1
「居候する間、手伝いをしてもらう形になってしまうのだけど、それでもいいから?」
その言葉に瑞稀は喜んだ。もちろん、恵梨も喜びを表情に表していた。零は腕を組んだまま小さく珍しく微笑んだ。
「じゃあ、洗濯物を取りこんでくるから・・料理、お願いするわ」
「は〜い!」
シングルマザーはかなりの量があると思われる洗濯物を取り込みにキッチンを出た。
キッチンに居るのは瑞稀達3人のみ。
「さて、何作ろうかな・・。」
「まぁ、冷蔵庫にある中身で大体決まっちゃうんだけどね。」
「・・何で俺まで・・」
冷蔵庫を覗き込む2人の後ろでぶつぶつ文句を言っている零は強制的に2人の手伝いをする事になっていた。