第二章―2-8
「知るか。情報屋を尋ねろという方がおかしいんだ」
「へぇ、シオン君って情報屋なんだ」
零の言葉に納得した恵梨だが、零はますます機嫌が悪くなった。
「・・なんでそんなに機嫌悪いの?」
普段以上に、妙なオーラまで出し始めた零に瑞稀が耐えられなくなって聞く。
恵梨は、地雷を踏んだんじゃないかと少し距離を開けておく。
聞かれても、無言の零は数十秒たってから、重々しく口を開けた。
「・・情報屋は、嫌いだ・・」
「「・・・」」
零の言葉を聞いた二人は「えー・・」という言葉を出しそうになったが、逆に零の機嫌を悪化させるだけなので飲み込む。
そして、零が暫く機嫌を直しそうにないので仕方なく二人でシオンの情報を集めることにした。