第二章―1-7
「な、何・・?」
「遅い」
瑞稀を引っ張ったのは零で、無理やりホールに引っ張ったと思ったら文句。恵梨は対称的に朝ご飯らしきモノを食べていた。
「だから言ったじゃん、零。瑞稀が朝早くに自分で起きるのは無理だって」
そして、最後に恵梨の一言で止めを差す。
その言葉に図星だがカチンと来た瑞稀は言い返す。
「何で?ちゃんと8時に来たよ!」
「今は9時過ぎだ」
「・・・え?」
瑞稀がそっと時計を確認すると、その針は9時を綺麗に過ぎていた。
「え、えぇ!?」
「・・はぁ・・」
零は早くもため息。一方の恵梨は相変わらず朝ご飯を食べている。