第二章―1-3
「・・・俺は、郁真なんて奴じゃない・・」
「・・そっか」
再びぶつかり合う2人。
恵梨は被害が来ないようにと、ウンディーナの水障壁の中からその様子を見ていた。
「・・瑞稀・・」
一度、零から離れた時アーチバトンから出てきたネクロティアから声がかかる。
《瑞稀、そろそろ精霊術、行きましょう》
「・・精霊術・・?やった事ないよ?」
《大丈夫です。精霊と契約した者は出来ますし、詠唱が要らないモノを使いますから》
「・・分かった。ネクロティア、行くよ!」
そう言うと瑞稀はアーチバトンを前にして構えた。
零の視線がネクロティアへと注がれた瞬間、
「黒き光をまといし魔連弾!」
「・・!?」
アーチバトンから黒い光が放たれる。
瑞稀へと走り込んでいた零は驚き、脚を止めてしまう。
「ダークグレイソーッ!」
「・・!!」