第一章―1-5
「ここは、フローレ・・。精霊と人間が住む世界。その精霊達が住む場所を神殿と呼ばれ、絶対聖地が各地に建てられています。ここは“光”を象徴する”光の神殿“と呼ばれています。」
「・・え・・!?」
「当たってたね☆ウチ」
アルティナの言葉により、恵梨の発想力に驚く瑞稀。一方、恵梨は得意げな顔。
「そして私はこの神殿の主“アルティナ”と申します。一応、全神殿の責任者ですが」
「・・?」
頭上に?マークを浮かべる瑞稀。恵梨は真剣に聞く。
「光の神殿には全ての神殿を支えている魔法円があり、始まりの神殿とされています」
とりあえず、神殿に理解した二人は話を続けてもらう。
「各神殿には魔力が入った“バングル”という武器が収められています。しかし15年前から“光のバングル”の所在が分からなくなってしまって・・」
「所在が分からないと・・困るんですか?」
瑞稀が首を傾げながら聞く。
「精霊が神殿の“鍵”として“バングル”に存在しているのです。この“バングル”が無いということは、光の精霊の所在もわかりません。」
「だから、なくなった光のバングルを探す為に同じバングルの精霊を使って探したい。」
「・・それで何で私達を・・」
『バングルの適応者が二人足りなかったので強い心の持ち主がいるという人間界の人間に助けてもらいたかったのです。』
アルティナは微笑んで言った。
「・・心の強い人・・か・・」
「うん、まぁ、納得したかな。」
選ばれた理由にまだ戸惑う瑞稀とある程度、納得した恵梨にアルティナが近づく。
「七瀬恵梨」
「はい」
恵梨は優しい返事で答える。
「東條瑞稀」
「あ、はい!」
瑞稀は戸惑いながらも返事をする。
「貴方方2人にバングルを使ってもらい、光のバングルと精霊の保護をお願いします」
「「了解」です!」