茉莉花[jasmine]-5
若さは心地よかった。
ビクンと脈打ちながら意外に早かったけど、私は彼と同じ官能を覚える事ができたように思う。
「ごめんなさい…出ちゃった。」
「いいのよ。ねぇ、抱きしめて…」
抱き合ったその肌は熱かった。
しばらく抱き合っていたら、しーくんまた私のアソコをまさぐり出す。
「ダメよ、また感じちゃうじゃない…」
「だって、まだちゃんとしてないでしょ?」
主人ならもう、ここで終わりなのだ。
若い体はまた硬く勃っている。
濡れた肉襞を押し開くように熱いペニスが私の中に入ってくる。
「あっ…んっ…んっ…」
膣内[なか]を激しく突き動かされると恥ずかし気もなく思わず声が漏れ、自然に脚が開ききって、体がもう快楽しか感じなくなってくるのだ。
「あぁっ…あぁっ…ダメ…
クセになるぅ…」
乳房が揺れる。
熱いアソコにくちゅくちゅと衝撃が走り、私は結合されたそこだけにしか意識がいかなくなってしまう。
揺らされて、ふと意識が飛んだ時…
私は頭の中が真っ白になって、深い痙攣だけが呼吸と一緒に脱け殻のような体を震わせていた。
お尻の割れ目をつたって流れる感触は外に射精したそれだと分かった。
「しーくん…忘れないわ。」
… … … …
私はもう「茉莉花」でなくなっていた。
孝俊の新学期が始まってしばらくした頃の事。
帰宅した時、友達が遊びに来ている事に気づいた。
「椎名です。おじゃましてます…あっ。」
「えっ!」
そんな事があってからというもの、私は今も息子の友達と体の関係を続けている。
どうあれ、茉莉花としーくんは今も愛し合っているのだ。
けれど私はこれから先に見えるであろうどんな絶望よりも、私が作り出したもう一人の私である「茉莉花[jasmine]」を愛し続けているだけに違いないのかも知れない。
ー完ー