淫虐の罠-6
「いつまでも寝てんじゃないよ! 目をさましな!」
気を失っている愛花に活を入れると、玲は立ち上がって叫んだ。
朦朧としているところに口にいきなり巨大な張形が突っ込まれ、愛花は目を白黒させる。
「むぐうううっっ!!!」
「お前の処女膜を破ってやる大事なチンポだ。心込めてしゃぶるんだよ!」
玲の腰にはいつのまにかペニスバンドが装着されており、フェラを強要されているのだ。
愛花の頭をがっしりとつかみ、まるでオナホールでも使うように激しく前後にスライドさせる。
「お"お"お"あ"あ"……っ!!!」
「ほら、ほら、クチマンコしっかり使いな!」
じゅぷっ! じゅぷっ! じゅぷっ!
まったく情け容赦がない。喉の奥まで突っ込まれる激しいイラマチオに愛花は悶絶した。しかもしゃぶらされているのは張形。男のペニスと違って射精して萎えるわけではない。ゴールのない地獄の特訓だ。
「う"え"っ…ぅぅぅ…え"お"お"…っ」
悲鳴とも嗚咽ともつかない呻き声が流れ続けた。
のどちんこを張形に突きまくられ、呼吸困難に陥った愛花は半白目状態で涙を流し続ける。流れる汗で髪がべったりと張りつき、凄惨な色っぽさがにじみ出る。
その失神寸前のむごたらしい様子を見て、玲は愉悦に浸っていた。
「いいよ…お前のその無様な表情…イキそうだ…!!」
5.
と、その時だった。
ドアの向こうで玲のカバンの中から携帯の着メロが鳴り響いた。
曲はヘンデルの『サラバンドと変奏』。
女子中学生の着メロにしてはずいぶんと重苦しい曲だ。しかし、この曲は『あのお方』からの着信なのだ。
玲は愛花を放り出してあわててユニットバスを飛び出すと、携帯を取った。
「えっ?! ですが、しかし…はい…。はい…わかりました…」
ようやくイマラマチオから解放され、肩で息をする愛花には向こうの様子に気を配る余裕はなかった。
ようやく落ち着いてきた時に、バスルームのドアが開いて玲が顔を出した。
「悔しいけど今日のレッスンはここまで。明日はもっといじめてやるからね!」
いまいましそうな顔で吐き捨てるように言い、1人で服を着ると急いで出て行ってしまった。
素っ裸で取り残された愛花が立ち上がろうとした時、ガチャリとドアが開いて室内に誰か入ってきた。
顧問の沖直見が親友のつかさを連れてやってきたのだ。
「愛花! 大丈夫!?」
「う…うん…」
途切れ途切れにそう答えるのがやっとだった。無理もない。興奮しきった玲の欲望の餌食にされたのだ。
つかさはローションと愛液まみれの愛花の身体を素早く洗うと、持ってきたカバンからジャージを取り出して急いで着せた。
「あなた達は早くお帰りなさい。後は私が上手くやっておくから」
直見はそっけなく言うと2人を送り出した。
「ありがとうございます、沖先生…」
つかさに肩を支えられてやっと立っている愛花がお礼を言う。
「当然のことをしたまでよ」
直見の対応にはどこか距離が感じられ、心を開いていないのがわかる。その心根には何か複雑なものがありそうだった。
「あなた、今日みたいなことが嫌だったら部活をやめてもいいのよ。今の剣道部ではこんなこと日常茶飯事だから…。私ではもうあの子を抑えきれないの」
「部活は、やめません。せっかく副主将に誘っていただいたんだし、がんばるって母と約束しましたから」
「そう…」
あれほどの目にあったというのに、愛花はきっぱりと言った。普段はおっとりしていても、こういう芯の強い子なのだ。つかさには何も言えなかった。
2人はすっかり暗くなった道をとぼとぼ歩いていた。もう5月とはいえ夜はまだ肌寒いものがある。
会話はない。つかさは愛花にどうやって話しかけたらいいのかを考えていた。
あの状況を見れば、主将に一体何をされていたのかは十分すぎるくらいわかる。主将はああやって部員を気まぐれにおもちゃにしているのだろう。多分、船橋先輩も…。
つかさは出来るだけ明るい口調で話し出した。
「勝田先輩がなかなか離してくれなくってさー。やっとお世話が終わっても愛花は帰ってこないじゃん? それで沖先生に相談したんだ」
「そうだったんだ・・・ありがと」
「そしたら先生、携帯にどこかで電話してくれてさ。あの先生、いつもは暗いかんじで存在感ないけど、案外いい人なんだね」
「うん…」
そこで会話はまた途切れてしまった。
一方、『あのお方』に呼び出された玲は思わず叫んでいた。
「どうしてですか?! あの子の処女膜を破るなって!!」
玲は立ち上がって拳を握り締め、顔を高潮させて激しく憤った。
机の向こうには『あのお方』が座っている。
「とにかく笠倉愛花に手を出してはダメ。これは命令よ。今はまだ早いわ」
「剣道部の部員は全員私の物だ、好きにしてもいいって言ったじゃないですか!」
「処女を奪うだけならいつでもできる。でも笠倉愛花はあの女の娘なのよ。あの女をおびき出してからよ」
「そんなこと急に言い出して。私が可愛くないのね?!」
「わがままを言わないの。私はいつだってあなたの事を考えているわ。あなたは私の分身なのよ」
「真樹子さまぁ…」
その女は玲に歩み寄り、そっと抱きしめてキスすると、優しく頭を撫で上げた。
「いつもよりちょっと早いけど、アレをしましょうね。診察室にいらっしゃい」
「はい。真樹子さま」
2人は手を繋いで部屋を出て行った。
そして1時間ほどして、玲はこっそり裏口から出てきた。
彼女が出てきたモダンな建物の看板には『冴木レディースクリニック』とあった。