君は僕のものになるんだよ?-11
人生花色に見えてきた山下。
「マジかよ〜、亜紀ちゃんが俺の彼女って…。信じらんないよ!」
興奮収まらない。
「私も初めはみんなと同じ。酷い事する山下さんが嫌だった。でも、段々気付いてきたの。最後に山下さんは私を気遣ってくれてるんじゃないかって。こんなどん底な状態だから見逃しがちな小さな優しさを見つけられたのかも知れないです。」
らしい事を言う。
「俺はとにかく他の男に触られるの見るだけで嫌だった。俺だけのものにしたいって思ってたんだ。亜紀ちゃん、もう他の男には触らせないよ?」
そういいながら太股に抱きつき頬づりする。
「うん…。(や、やっぱ気持ち悪い…。でも耐えなきゃ…)」
こんな気持ち悪さも、あんな大量に精子を浴びる事を考えれば小さな事のように思えてきた。太股を舐められようが、常にオッパイを揉まれていようが、あの地獄に比べたら我慢できる。
亜紀は内心無機質な気持ちで、山下は幸せいっぱいな気持ちで眠りについた。
次の日の土曜日、山下に内緒で健太郎に呼び出された亜紀。
「山下にバレなかったか?」
「はい…。わ、私…、山下さんとお付き合いする事にしました…。」
「えっ?マジかよ…。」
「はい…。」
健太郎がどう出るか様子を伺った。
「やっぱ後輩の彼女に手を出す訳にはいかないよな…。」
その言葉にホッとした亜紀。
「ただし、俺に報告してから付き合うのが義務だろ?事後報告は芳しくないよな…?」
「えっ…?」
やはり一筋縄では行かなそうだった。