奉仕“愛”ドール-7
しかし思いがけない自体になる。
「おつかれっす〜」
山下が帰ってきた。山下だけではない。小俣、下川、武田も次々と帰ってきた。
(そう言えば営業さん、まだ帰ってきてなかったわね、今日。)
健太郎と2人きりにならず安心した。
「亜紀ちゃん、ゴメン、コーヒーもらえないかな?」
武田が言った。
「いいですよ!みんなはどうしますか?」
「お願い!」
亜紀は全員分のコーヒーを入れて配る。
「どうぞ〜。」
「ありがとう!」
みんなの机にコーヒーを運ぶ。しかし微妙に体のあちこちに熱い視線を感じる。ノーパンだった事も思い出し、急に恥ずかしくなる。最後に健太郎の机にコーヒーを置き自分の机に戻る。
(…)
何か居心地が悪い。初めは健太郎と2人きりにならず安心したが、残業時間中に男5人に女1人という状況が何となく嫌な感じがする。
上司が誰もいなく、5人はコーヒーを飲みながら談笑していた。
(私、どうすればいいんだろ…。もう少しで仕事終わりそうだし、みんなが帰るまで待ってるのかな…。まさか今日は何もなしで帰れるって事はないよね…。)
健太郎が何もせずに帰す訳がないと思った。取り敢えずスピードを落として仕事をする。
(私、あの人達全員とヤッちゃったんだよね…。)
そんな事がバレたら大変だと怖くなる。
5人は話しながらタラタラ仕事をしている。しかしながら、やっぱり女1人の状況に落ち着かない亜紀だった。
「おい、皆川、こっち来いよ?」
健太郎が亜紀に向かって言った。
「えっ?」
「もう煩い上司は誰もいないんだから気を抜こうよ。」
山下が言った。
「こっちきてコーヒー飲みながらおしゃべりしようよ?」
武田が言う。亜紀が健太郎をチラッと見ると、目で呼んでいるのを感じた。
「はい…。」
亜紀は戸惑いながらもみんなの輪に入った。