野生の悪魔が現れたっ@-11
その笑みは、憎たらしいというより恐怖を誘うものだ。
実際、修一は薄ら寒い悪寒を感じて声を出すことが出来ない。
「あ、せや」
何か思い付いたのか、クランは友美の方を凝視し始める。
気を失っている友美の未だにぱっくり開かれた股間を……いや、そこから滴る白濁を見つめるクランの瞳の漆黒が仄かに赤く輝いた。
その瞬間……。
「あぐッ! うううううッ! ひゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ッ! ッ!」
ミルルが突然嬌声を張り上げ、背筋を弓のようにしならせたのだ。
しかも双丘の先端から、母乳と思われる白い液体を噴き上がらせている。
「ホンモンのザーメンはどうや?」
口角を歪めるクラン。
彼女の履く靴のヒールがミルルの下腹部に押し付けられた。
「ひぐぅッ! とッ、とっても……美味しいですッ……」
虚ろげに答えるミルルのクレバスから白濁液が垂れ、しかしそれは床へ落ちることなく肌から吸収されるようにミルルの臀部辺りで姿を消す。
訳の解らない修一は淫靡と不可思議とが交錯する中、ただ言葉を失ってその様子を見ていた。
いや、目を逸らすことが出来ないでいたのだった。
「んで、その牝豚どないな状態なん?」
クランの言葉が修一に向けられ、彼はハッと我に返る。
「あ、あぁ……えと、催眠は解いたけど俺の言うことはきく状態、かな……」
「マインドコントロールやな。やるやないか」
友美の今の状態をマインドコントロールと言うらしい。
そんな事よりも修一の興味はミルルへ向いていた。
「まあ……で、ミルルは……?」
「コイツな、おもろい体しとんねん」
クランは楽しそうな声色で続ける。
「ザーメンが肌に触れるとイくんや」
「……は?」
「せやから、牝豚ん中にあったザーメン、ミルルに移したってん」
「……は??」
「んでな、コイツは興奮してくるとミルク出しよんねや」
「……は???」
「まぁ、そういうこっちゃ」
「いや、全然解んねー……」
そう、今の修一には何一つ理解できない。
精液を浴びることで絶頂し、母乳を噴くという現象が全てイコールで結び付く、その訳が。
「取り敢えず、コイツも性処理に使ったったらええわ。淫魔にとってザーメンは魔力回復を促すもんやし」
クランは悪戯に笑い、そう告げる。