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腐女子の妄想小説朗読
【その他 官能小説】

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『カミングアウト』-2

「『でも…凄いですね。
ここのオーナーさん、自分の価値観を貫いたんですかねぇ』
見た事もないオーナーへ対して畏敬の念を込めて瞳を細めるしほ」

「『大した男じゃないわよ。
私の息子の父親よ』
イタズラっぽい笑みを浮かべる愛」

「『まぁ』
再び目を丸くするしほ。
愛が未婚の母であり、その相手とは今は別れている事は周知の事実であった。

「しかし…。
その別れた男の店に平然とこれる愛」

「女性として感覚を持つしほは。
その愛の豪放さに羨望すら覚え始めている」

「そのしほの猫科の動物のような瞳を覗き込む愛」

「『しほさんはどうなの?
今の自分の生き方に満足している?』
如何にも愛らしいストレートな聞き方。
そしてテーブルの上に置かれたしほの手に自分の手を重ねてくる」

「小さい笑みを浮かべながら。
しっかりと頷いて応えるしほ」

「その笑みにやはり笑みで応える愛」


「そして二人は美味しいイタリア料理に舌づつみを打ち。
上質なワインをたしなんだ。
オーナーシェフである愛の元カレもニコヤかに穏やかに二人を歓待し続け。
愛としほの楽しい時間は過ぎていった」



「食事を終えたしほと愛。
したたかにアルコールを摂取した二人は。
都内にあるシティホテルに来ていた」

「この部屋は前日から愛が宿泊している部屋。
仕事が立て込んだ時などは。
子供は自分の母親に預けてこのようにシティホテルに宿泊する。
愛には割とよくある事であった」

「その愛の宿泊する部屋で飲み直そうという事になったのだ」


「シティホテルの最上階。
白く明るいライトと毛足の短い赤い絨毯。
廊下に並んだ部屋のドアは一つ一つの間隔が広く。
ドアの向こうの部屋が充分な広さを保っている事を伺う事が出来る」

「更には落ち着いた感じの絵画。
高級そうな花瓶等に彩られたその廊下を。
楽しげな千鳥足であるく濃紺のタイトなワンピース姿の愛。
丈の短い裾から伸び出た脚には黒いレースのストッキング。
高身長でスラリと伸びた長く細い脚、流石は一流のモデルといった感じだ」

「その愛を支えるしほ。
スキニーのジーンズに茶色いニットのアウター。
愛に劣らず高身長でスラリと長い脚」

「今は他に人のいないホテルの廊下だが。
愛としほが並んで歩く様はきっと見る人の目を惹き付ける光景に他ならなかった」


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