隠し部屋
【歴史物 官能小説】
江戸も後期、格式あるしきたりも薄れてきた吉原。
中見世の濱風楼に、しばらく見なかった年配の馴染み客がふらりとやって来た。
贔屓にしていた遊女が新宿に流れ、脚が遠のいていたのだ。
遣手婆のお駒はその客を逃すまいと耳打ちする。
「実を言いますとね、この楼には隠し部屋があるんですよ……」
中見世の濱風楼に、しばらく見なかった年配の馴染み客がふらりとやって来た。
贔屓にしていた遊女が新宿に流れ、脚が遠のいていたのだ。
遣手婆のお駒はその客を逃すまいと耳打ちする。
「実を言いますとね、この楼には隠し部屋があるんですよ……」
隠し部屋
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18歳未満の方はご遠慮下さい。
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