PiPi's World 投稿小説
[書く|編集|削除|古順]
[戻る|前頁|次頁]

No21-2012/10/08 01:47
男/ちょっと愚痴6
HI3D-dPyZWHEQ
ですが一方では“彼はもう僕達の前には現れないかも知れない”という思いもあります。
それはとても悲しい事です。
しかし、彼は僕に大切な事を教えてくれました。
例え相手の顔が見えないインターネットという媒体においても、誠意を持って接すれば、それは必ず相手に伝わるという事…。
巧みな偽りも稚拙な誠実さの前には無力だという事…。
“誠意を持って対応して馬鹿を見た”などという事は絶対に無いのです。
僕は人として大切な事に気付かせてくれた彼に心からお礼を言いたいです。
本当にありがとう。ありがとう。ありがとう。
顔も年齢も性別も分からないあなたの事を僕は一生忘れません。
ありがとう。ありがとう。ありがとう。
No20-2012/10/08 01:31
男/もはや恨み事
HI3D-Zhb2p7F5
発起人権限を譲り受けた直後、彼は姿を消しました。
しばしの逡巡の後、やむなく僕達は再び小説の執筆を再開しました。
しかし、それは彼のあの33ページの革新的内容を一切無視した従来通りの内容でした。
すると彼は再び僕達の前に姿を現し「この作品は一旦完結とし、自分が発起人となって新たに立ち上げる」と言って作品を完結させて去って行きました。
予想外の事態でしたが僕は“ああ、やはり彼に発起人を託した事は正しい選択だったのだ”と改めて認識した瞬間でした。

あれからもうすぐ一年が経とうとしています。
彼は未だに現れません。
あの騒動以来、本当に掻き消すように姿を消してしまいました。
しかし僕は信じています。
彼はきっと約束を果たしに戻って来てくれるはずです。
僕は再び彼が僕達の前に姿を現す日を楽しみに待ち続けています。
彼ともっともっと話がしたい…。
今度はちゃんと一緒に小説が書きたい…。
もし彼が約束通り再びあの作品を立ち上げた時には、僕は必ず馳せ参じるつもりです。
No19-2012/10/08 01:07
男/ちょっと愚痴4
HI3D-cqwkcf5e
しかし、本題の話し合いの方はなかなか決着がつきませんでした。
僕の無礼で不遜な態度に対して彼は諦める事無く誠意を持って根気強く説得を続けてくれたからです。
しかし、それもついに終わりの時を迎えるのです。
ネット上でリアルの話をするのは野暮とは存じますが、その頃の僕は師走のクソ\のように忙しい時期であり、その上ちょうどこの素晴らしいプレゼントをもらった直後に親類の不幸まで重なって来て精神的に参ってしまい“この上唯一の逃げ道にしていたネットですら泥沼のような話し合いを延々続けていては身がもたない”と考えるようになっていきました。
そこで僕は意志を曲げて彼に膝を折る事を決意しました。
その証として“意に添わない投稿を削除し、リレーを完結させる事の出来る権限…すなわち発起人権限を彼に譲渡する事にしたのです。
散々議論を引っ掻き回した挙げ句の突然の我が儘な申\し出…これを彼は文句一つ言わずに受けてくれました。
彼ならばきっとこの作品をより素晴らしい物にしてくれるに違いありません。
何せ1日の間に33ページもの大量投稿を行う人間です。
常人の為せる業ではありません。
僕は今でも彼に発起人を託した事を間違いだとは思っていません。
No18-2012/10/08 00:39
男/ちょっと愚痴3
HI3D-GED5lJB6
ところが当時の僕は(前述の如き人徳を兼ね備えた人格者であったとはいえ、今よりほんの少しだけ無知で狭量だったものですから)この彼のプレゼントの素晴らしさを理解する事が出来ず、彼に対して酷く冷たく不誠実な態度を取ってしまったのです。
ですがどうか許して欲しい…突然のプレゼントに僕もほんの少しだけ混乱していたのです。
そんな僕の不誠実で失礼な態度に対して彼は怒りもせず取り乱しもせず全く大人らしい毅然とした人格者然とした態度で対応してくれました。
今にして思えば全く頭の下がる思いです。
それに加えて“こんなに多くの人々が関心を寄せてくれているのか!”と驚く程たくさんの人々がこの問題に対して正否様々な意見を述べてくれたため、僕はそれらの意見を冷静に分析し把握し参考にする事が出来ました。
僕は“本当に僕達の為を思って言ってくれている意見”と“単に腹立ち紛れやストレス解消に適当な事を言っているだけの意見”を一目で見分ける事が出来るので実に簡単な作業でした。
しかし、本題の話し合いの方はなかなか決着がつきませんでした。
僕の無礼で不遜な態度に対して彼は諦める事無く誠意を持って根気強く説得を続けてくれたからです。
No17-2012/10/07 23:45
男/ちょっと愚痴
HI3D-a8vk1ksI
当時は疑問でしたが今にして思えば彼がなぜ僕達の小説を選んでくれたのかが良く分かります。
それは正にこの僕自身の人徳によるものだったのです。
おそらくこのクリスマスイブ、誰かに素敵なプレゼントを送って幸せな気持ちにしてあげたいと思っていた彼は僕の日々の言動、すなわち良く空気を読み相手の立場に立って物を考え謙虚で礼儀正しい態度に「ああ、この人なら…」とプレゼントを送る相手に僕を選んでくれたのでしょう。
全く涙が出て来ます。
<戻る|前頁|次頁>