PiPi's World 投稿小説
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No801-03/09 10:40
女/ミラージュ
KC3A-Ly1NzEob
私は氷の結晶。
世界に舞い降りるいくせんともいう中の1つ。

私のすべては空から地へまでの時間だけ。

私が舞い降りたのは、とても綺麗な街だった。
真夜中で、空から見る街は宝石のように光輝いていた。



「綺麗〜」
彼女が街を眺め、感想を洩らす。
イルミネーションに飾られた街は夜だというのに賑わい、行き交うのはカップルが目立つ。
僕たちもその中の1つ。
「毎日、これでいいのに」
「それだと、飽きちゃうよ」
「そんなことないって。クリスマス大好きだもん」
彼女はまるでで踊るように回り
「雪が降れば良かったのに」
と、呟く。
「…そうだな」
僕は空を見上げた。


どんどん街に降下していく、私の視界にある2人が入る。
回っている女と空を眺める男。
「…雪」
「えっ、雪〜!」
男の呟きに、女が反応する。
その2人の瞳は私を――雪を見ていた。
そして、私は理解した。
誰かに喜びを与えること。それが私の生きる意味だと。

この瞬間のために私は生きているのだと。

地に落ち、尽きる私が最後に見たのは、名前も知らぬ二人の笑顔だった。


次は「笑顔」で。
No799-03/08 22:38
男/セルヴォ
CA34-MHC4SAT.
拳を振り下ろした。
ただそれだけだった。
たったそれだけで彼女は頭を失い、物言わぬ肉塊と化した。
「ふっふっふ…」
私はなぜかそれがおかしくなり、高笑いを始めた。
「はっはっは、はあーはっはっは!!」
闇夜のなか、私の高笑いだけがこだましていた。

皆様、初めまして。
次は『私』からです。
No798-03/08 21:36
女/ミラージュ
KC3A-Ly1NzEob
分身のように全く自分と外見が同じの人間がいた。
「…鏡か」
「違いますよ」
目の前の自分が否定した。声さえも自分と同じだった。
「私はドッペルゲンガーですよ」
「………」
「なんですか、その目は」
「………」
「この姿が何よりの証――いたっいたいって、頬を引っ張らないで下さい、ちょっ、鼻はやめて――」
「……ほう」
「えっ、胸を覗かないで、ちょそこはやめてっ、いや――」
魔の手を払いのけ、自称ドッペルゲンガーは咳払いをし
「私が現れた意味は分かりますよね」
自称(略)は続ける。
「私は貴方。貴方は私。私が存在するのは貴方に死の――」
私は自称(略)の脇腹に膝蹴りをかます。
「――っがはぁ、いたっ」
崩れ落ち、私の足元にひれ伏すように倒れた。
「ぼ、暴力反対です、話し合いで解――」
「違う」
私は弱々しい自称(略)を遮り
「私がドッペルゲンガーだ」
と、言い放った。


私は今生まれた。ただオリジナルの自分を殺せと。
これを告げると自称(略)は
「じゃぁ、私は…いえ、貴方は?」
「さぁな。ただ――」
拳に力を込め
「邪魔な貴方はここで終わる」
自称(略)に向けて、拳を降り下ろした。

次は「拳」で。
No796-03/08 11:09
男/コルト
TS3H-65VWs5.x
>795
「ニラをふんだんに使ったラーメン、略してスーパーねぎラーメン」
「ニラは!?」
「まあまあ食べてみなってジェニファー」
「俺隆之なんだけど」
「気にすんなカラニコフ」
「…いただきます」
「…どう?」
「ニラですね。ニラ」
「スープの出汁にニラを使い麺にニラを混ぜ込みニラを煮出した汁でチャーシュー作った」
「いかん…my分身がなんか元気になった…」

次は「分身」でぃ
No795-03/08 10:43
男/リンク
P902iS-nP6yOWCN
>794より

「それだけじゃない、成績も下がってる…特に数学は顕著だ」

近頃、生活態度が良くない…として呼び出された放課後の生活指導室。担任の鉾田はファイルと美樹の顔を交互に眺めつつ話を続けた。

「言うまでもない、普段の生活と成績は密接に関わっている。最近のお前は少し態度が悪くなってるな。まずはそこを改めなさい」

美樹はどうも納得出来ない。成績が下がった…とは言うが、それはたまたま先日の模試の結果が振るわなかっただけ。何より試験当日は風邪気味で体調が悪かったのだ。熱で辛かったからなのに…。

生活態度だって前と変わらない。遅刻や早退はしていないし、授業中に居眠りしたり騒いだり…なんて事もない。鉾田先生、何故そんな言い掛かりを…?

「悩みがあるんじゃないか?ん?」

鉾田はゆっくり席を立ち、机を回って美樹の背後に近付いてきた。美樹は、急に自分の鼓動が早まってきたのを感じた。同時に、胸中に広がる不安。

「相談に乗るぞ?お前は優等生だ…私も出来る限り協力する」

鉾田の両手がそっと美樹の肩に置かれた。一瞬、美樹は全身を震わせた。ギクっ…と音でも出そうな程に。



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