[No,394]
☆変則しりとり・弐☆
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お陰様で『変則(?)しりとり』のスレッドが完ストを迎えました。参加して下さった皆様には心より御礼申し上げますm(__)m
引き続き、多くの方々にご協力頂きながら『しりとり』を繋げて行きたいと思います。是非とも執筆をお願い致します(^∀^)
ルールの確認・質問やご意見は、別スレッドの『お知恵拝借』をご利用下さい。
それでは参りましょう…次のお題は、一発目に相応しく『初め』からです♪
(2009/09/01 06:58)
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No2-2009/09/05 03:55
F.M(TS39)
初めて彼女を見た時、僕の中に雷の様な衝撃が走った。
円らな瞳、柔らかそうな唇、形の整った鼻、たわわな胸、括れた腰、スラリと伸びた足、白魚の様な指、そして、顎、耳、髪の毛、掌、腕。
それら全てがまさしく僕好みの、形、貌、容、状、カタチだった。
ひとめぼれである。
僕は彼女を一目見て、惚れてしまったのである。
無論、僕は彼女の性格にも惚れている。いつもは優しいのに、ここぞという時には叱ってくれる。とても真面目だけれど、時々ふざけたりする。彼女のいい所はもっともっと有るのだが、半角1024文字全てを使っても語る事は出来ないだろう。
僕は彼女を愛している。
問題は、彼女が僕を愛しているのかどうかが分からない事だ。
そして、彼女の夫が既に存在している事も問題である。
もっと彼女に早く出会えていたならば。そう考えると、自分がとても憎くなる。
だが例え、彼女が、夫であり、また僕の父でもあるその男を愛していようが、僕の愛は、決して、終わらないのだ。
次は『終わらない』でお願いします。
No3-2009/09/06 21:03
桜井えり(822P)
終わらない愛なんてあるものか。
楽天イーグルスの連勝だって、自民党の政権だって、国民的な漫画の連載だって終わるんだから。愛だけは終わらないなんてそんなのはB級小説の中だけで充分だ。
……と皮肉ったボクに、ヤツはにたりと笑って見せた。
「お前はなんにもわかっちゃいないよ。本物を知ったやつにこそB級の面白さが分かるってもんだ。……これだから童貞は」
童貞は余計だ。
僕は釈然としないままに、本を閉じて席を立った。
^^^^^^^
スレ立ておつおつです!
『席を立った』で。
No4-2009/09/07 21:57
らせん(N902iX)
席を立った。いや、正確には無意識の行動だった。最愛の人が死にそうになっているのだ。だから、力一杯両手で彼の右手を握り、願った。
お願いです、神様。一分一秒、いや、一瞬で構いません。この人の痛みを取り除いてください。そして、それが永遠に続いて下さい。お願いです、神様……。
「泣いて、いるのか?」
彼からの息の途切れ途切れの声にようやく泣いていることを知った。
「だって……」
「ありがと、な。お前が、妹で、本当、に、良かっ、たよ」
最後の方はほとんど聞こえなかった。兄と慕い、そして、一人の男として好きになった。だが、その命はもう尽きてしまったのだ。
もうすぐ死ぬんだということは分かっていたし、覚悟もしていた。しかし、いざこうして立ち合うとその現実を認めることが出来ず、頭が混乱し、私は気を失った。
次は『気を失った』でお願いします。
こうしてみるといかに自分の未熟さを痛感させられます。
No5-2009/09/24 04:30
白いフクロウ(831P)
気を失ったその男を前に、琴梨はパニックになった。
(え? え、なんで? どういうこと?)
無理もないだろう、いままで楽しく話をしていた人間が突然失神したのだから。
当然要の体質など、琴梨が知るはずもない。
「と、とりあえず……」
要の身体を抱き抱え、ベンチへ座らせる。どちらかといえば華奢なほうの琴梨には重労働だったが、なんとかできた。
(息は……)
口元に手を当てる。呼吸はしていた。ほっと息をつく琴梨。
と、そこで琴梨は、音々に渡された紙を思い出した。曰く、『もし要になにかあったら見てね』とのこと。
慌ててポケットから紙を取り出す。するとそこには、こんなことが書かれていた。
『これを見てるってことは、また要が寝ちゃったのね。起こす方法は一つしかないの。
それは、お姫様のキス!
じゃ、よろしくねん』
「え?」
一瞬意味を図りかねた琴梨は、読み直してもう一度、声を上げた。
「えええ!? キキ、キスー!?」
『キス』で
No6-2009/09/24 21:02
リラ(F704i)
キスを3匹、まな板に並べながら思う。
──ガキは黙っとれ、という言葉を、昔はおれも嫌ったものだった。
どこから「大人」になったのか。いつから「大人」になったのか。
ラインは酷く曖昧で、振り返れば今日一緒に釣りに行った16歳の息子──さかなの始末どころか道具の片付けさえ殆どしなかった息子──は、食卓の椅子で携帯電話をいじっている。
昨日職場で若手を叱った。
トラブルの処理、揉め事の処理として有用な手段や常套句を無視し、結果取引先で騒ぎを大きくして帰社した者。
彼等は息子より年上な筈なのだが、とまで考えて思い当たった、若い日の自分の姿。
視野は経験と共に広がるものだ。さかなの始末にしてもクレーム処理にしても、示し実際に経験し、失敗しながら身につけていくものだ。
ガキはと斬り捨てるのではなく、彼等の思うところを受け止め、アドバイスとして手段を増やし、遣らせてみること。
大切なことを思い出した。昔のおれはこんな未来を許してくれるだろうか。
「許してくれる」で
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