PiPi's World 投稿小説
[No,394]

☆変則しりとり・弐☆


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お陰様で『変則(?)しりとり』のスレッドが完ストを迎えました。参加して下さった皆様には心より御礼申し上げますm(__)m

引き続き、多くの方々にご協力頂きながら『しりとり』を繋げて行きたいと思います。是非とも執筆をお願い致します(^∀^)

ルールの確認・質問やご意見は、別スレッドの『お知恵拝借』をご利用下さい。

それでは参りましょう…次のお題は、一発目に相応しく『初め』からです♪

(2009/09/01 06:58)
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No64-2012/08/11 23:59
小松(PC)
>>63
 憎しみを一匙、できるだけ大盛りにして料理に溶かしこんだ。
彼の嫌いなレバーをペーストにして
セロリをみじん切り、ニンジン玉ねぎもすり下ろして加えた栄養バランスのいい一品に仕上げた渾身の料理を彼はペロリと平らげるとテレビに夢中になってしまった。
………
別にいいのだ、どうせまた彼はあたしの手料理を食べるのだから
あたしはただ作り続けるだけ

正直じゃない愛を、一匙だけ混ぜ込んだ料理を


次は「料理を」でお願いします。
女性目線って難しいですね………
No63-2012/06/21 21:35
さくらい(SH3J)

ガチャガチャとノブを回してみるが、押しても引いても扉はあかない。

誰かが鍵をかけたんだ。

地下倉庫の鍵は用務員室にあって、用務員室は教室とは別の棟にある。わざわざそんなところまで足を運び、担任が呼んでいるからとクラスメイトに言わせてぼくを連れだし、そしてようやくその鍵をかける。

人に、他人への時間と労力を惜しませない、その感情とは。

「……愛かなあ」

もしくは憎しみか。

どちらにせよ、なんて可愛いんだろうか、君は。

期待しててね。君を、もっと暗い場所へ、もっと寒い場所へ、追い込んであげるよ。

君が育てた、

ぼくの愛と、憎しみでもって。


*******
「愛」、もしくは「憎しみ」でどうぞ。
No62-2012/06/12 12:55
小松(PC)

 蛙のストラップを手にして、ニナノは嬉しそうにまたハンドルを回す。
そのたびに僕の腕の中に空のカプセルが増え、ニナノのランドセルが蛙でひしめきあい、財布は痩せ細り数枚の硬貨が寂しそうに見切れる。
いったいいくら使っているのだろう?

「信じらんないっ!」
少女特有の高い声で怒鳴り、カラッポになった機械を前に憤慨するニナノに思わず問い掛けると、息継ぎすることなく彼女は答えた。
「どうしたの?」
「アマガエルウシガエルトノサマガエルアカガエル、シーックレットのヤドクアオガエルまで集めたのにガマガエルだけでないのっ」
「仕方ないよ、……なんだから、明日なら補充されてるだろうから、また明日来よう?」
中身を餌に何人もの子供からおこずかいをまきあげてきたソレは今はカラッポに見えて中身は金がぎっしり詰まっていることだろう、僕は事実だけを簡潔にいう。
「むーっ」
歩きながらも口先を尖らせたり頬をふくまらませたり忙しい彼女には可哀想だけど、仕方ない。

だってそれが、ガチャガチャ。

次は「や」又は「ガチャガチャ」でお願い致します。
No61-2012/05/30 22:35
十(PC)
> 60より
 「妖怪、お米とぎ!」
釜に入れた八合の米をじゃじゃと研ぎ始めたら、今まで泣いて居た子が笑い出した。
「妖怪は、みーんな母ちゃんが炊いて食っちゃるからね。お化けなんか七輪で焼いて、醤油つけて食っちゃるよ」

 まだ日も出ない午前三時、末の子がわあわあ泣きながら起き出して来た。怖い夢を見たという。
 竃に屈みこみ、火を確認してから釜をかける。昭和三十四年、家の隅っこはまだ暗く、お化けが居場所を確保していた時代である。便所の穴からひいばあちゃんが見てるだの言うが、ひいばあちゃんからしてみれば迷惑極まりない話である。あれほどきれい好きだった人がなぜ好き好んで便所に居なくてはならないのか。
 甘ったれの末の子は夜になると、便所へ行くにもわたしや義母の裾につかまり、庭で木が揺れたといってはべそをかく。
「男の子でしょうしっかりなさい」
とばあちゃんからは叱られているが、女の気の強いには寛容であるのに男の気の弱いにはどうしてこんなに風当たりが強いのだろう。

 釜から噴き上がる湯気を見て、お化けが踊っていると、子は笑い出した。鶏が啼いた。間もなく夜は明け、お化けはおうちに帰るのである。

→「かえる」でお願いします
No60-2012/05/05 06:14
小松(PC)
「結婚届けに血痕!」
「次!」
「スーツでスイーツ!」
日射しも強くなり始めた初夏、葉桜の下で本当にしょうもない掛け合いをする二人の男がいた。
片割れが相手に手刀を叩きこみ叫ぶ。
「つまらんわ!てか血痕って怖いわ!スイーツが微笑ましいのに台無しや!」
彼等は売れない芸人なのか、隠し芸の練習をしているのかはわからないが、通りすがる人々の目線は冷ややかで、緊張しないための訓練にはもってこいなのは確かだった。
「あ!次こそは面白いの思いついた!な、聞いてくれな?」
先程からボケ倒している男が何かを思い付いたのか、ツッコミを担当しているであろうエセ関西弁の男を拝む。
「わかった、聞いたる」
何故か手刀を構えたツッコミ。
ボケる男は何度も喰らったのだろう、うげ、と一言言うと、たった今思い付いた渾身のギャグを言う。
「妖怪に話しかけました、すると返事をくれました。」
ツッコミは嫌な予感がしながらも合いの手を入れる。
「その心は?」

「なんか、用かい?ってね♪」



次は「ようかい」でお願いします。
………さくらい様、これで私も同罪ってことでwww

では、お目汚し失礼しました。
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