PiPi's World 投稿小説
[No,195]
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変則(?)しりとり☆


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ID:nP6yOWCN
『単語』の末尾の文字を頭文字に据えて、別の『単語』を続けて行くのが所謂『普通のしりとり』です。…で、少し『ヒネったしりとり』を考えてみました。

このサイトは小説/物語を読んだり・自分でも創作したり…を好む方々が多いとお見受けします。ですので『短い物語/コント』でしりとりしてみたらどうでしょう?完結型でも良し、ワザと続きが気になるスタイルにするも良し…(笑)実験的ですが、試してみませんか(笑)?

(05/10 21:02)
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No996-2009/08/18 20:38
賢(PC)
「冷たい涙なんてものは存在しないんだよ」
彼はそう言った。
「正確には、涙は涙と呼ばれている間は温かいものなんだってことだけどね」
「つまり?」
「例えば、雨は湖の水面に落ちた瞬間から雨というアイデンティティを失い、湖の水の一部になる。涙もそれと同じ。袖で拭われたり、地面に落ちたりした時から、それは涙ではなく、ただの水の染みに変わる。涙が涙と言う名前を保っていられるのは、目の中にある時か、顔の表面を流れている間。それと頬から落ちて地面にたどり着くまでの僅かな時間だ。その間は体温の恩恵を受けていられる。だから当然、涙は温かいはずなんだ少なくとも体表面と同じくらいにはね。ぬるいくらいにはなるかもしれない」
彼の声は、まるで社会科教師が歴史的な事実を述べるようなトーンだった。実際、彼は単に物理的、実際的な意味でそれを言ったのだろうと思う。
けれど
「涙は涙と呼ばれている間は温かいものなんだ」
その言葉は私にはなにかしら暗示的な意味に響いた。
No997-2009/08/18 20:39
賢(PC)
ぐあっ

すいません。
次の単語指定してませんでした。

「響いた」で。

1000近いのに無駄に2レスも使ってしまって申し訳ないです。
No998-2009/08/18 21:54
リンク(P905i)
>998より

響いたと言うより『轟いた』と言った方が適当だった。
割れよとばかりに打ち鳴らされる鐘の音は、遠く1リーグも離れた俺達の宿舎にまで届いて来た。本来なら時を告げるため粛々と音色を奏でる鐘は、荒れ狂う鬨の声に似た怒号を発している。
一体、何者が?

アルベルトがオズオズと口を開く。
「…アリスさんじゃ…ないよね?」
俺は黙った。外の様子を窺っていたピートが振り返る。表情が凍っていた。
「マズいですね。バーベキューの後、アリスさんの姿を見た人…います?」
アイザックが眼鏡を神経質に直しながら一同に問い掛けた。答える者はない。
「そう言や…アリスさん、凄い勢いで呑んでたな…」
「何だよ、一人で呑ませてたの?」
「ヤバイよ!規制ナシに呑み続けたら…あのヒト…」

恐るべき騒音の源が、どうやら我々の愛すべき女神の泥酔した有り様によるものらしいと判明し、俺達は戦慄した。

「急がないと近隣からの苦情だけじゃ済まなくなる」
俺は冷や汗を拭いながら全員に告げた。再び沈黙があった。
「皆、行こう。大虎退治だ」
その場にいた全員に、戦場に赴く兵士の眼光が宿った。



Next→『眼光』で☆


いよいよ続スレの準備かな♪
No999-2009/08/21 00:03
公羽(Akeha)(HI38)
「眼光、人を射る」と言う言葉があるが、これがそうなのだろうか。
目の前に座るこの人の強い眼差しに、私は指一本動かす事も思い至れず、どころか他の何も考えられない。
その硬直は、彼がその強い光を収めるまで、溶く事が出来なかった。
だから視線を和らげた直後に返事を求められても、何も言えもしない。

私は彼の眼から逃れるように目を伏せ、飲んでいた息を深く、静かに吐き出す。
こんな目を向けて来る人と一緒に なんてやって行けない。
でもそれは私の都合でしかなく、彼が悪いわけではない。 分かってはいるのだが、その選択を選び取る事なんて出来ない。

「返事は今すぐでなくても構わないから、考えておいてくれないか」
沈黙の時間を嫌ったのだろう。 彼は席を立ち、そのまま扉を開けて出て行った。
『ごめんなさい。
 無理です』
舌に乗せて紡ぎ出せなかったその言の霊を、繰り返し心の奥で唱える。
後にぽつりと残されたのは一綴りの出店計画書と、中身がなくなって空になった缶コーヒーが一つ。

『缶コーヒーが一つ』
No1000-2009/09/01 03:37
コルト(TS3H)
 缶コーヒーが一つ、道端に転がっていた。ポイ捨ては駄目だと学校で習わなかったのか、と僅かな憤りを感じつつ、無力に横たわるそれを拾おうと手を伸ばした。
 朝の気温も手伝ってか、ずいぶんと冷たい。それよりも気になったのは重さだった。あきらかに飲み捨てた缶の重さではない。
 不思議に思いつつもゴミ箱に捨てようとすると、高い声が聞こえた。
「え?」
 辺りを見回しても、人は存在しなかった。猫か何かの声がそう聞こえたのだろうか。
「おい捨てんなやめろ!」
 次はしっかりと聞こえた。
 缶コーヒーの内部からだ。中に誰かがいるかなんてことはありえない。だからと言って中に声が出る玩具など入ってるわけもない。
 恐怖心の中に好奇心を見いだしてしまうのが人間である。俺は飲み口から缶の中を覗いた。
「はっ……?」
 息を飲んだ。常識が崩れる音がする。体は完全に硬直して、俺は缶の内部から目が離せなくなっていた。
 そこには見たことのない世界が、確かにあった。
 同じく見たことのない生き物が、こちらを見て口を開いた。。
「なんだ兄さん、この世界は初めてか?」


次「初め」
こんなので記念の1000をかっさらいます
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