官能リレー専用BBS
No460-2012/11/25 21:34
男/組長
PC-m8KVEj5q
女たち三人がベットの横で文字通り姦しい井戸端会議を行っていると、突然ルーシェが目覚め青ざめた表情を浮かべる。
「い、今の感覚は・・・ま、まさか!!」
「「「?」」」
その頃グラトニア公国の王宮では・・・
「お!オイ!何が起こっておる!!」
「わ!分からん!突然城の奥から見た事も無い魔物共が溢れ出して来て!!」
「公爵閣下はご無事なのか?」
「分からん!だが、魔物共が溢れ出してくるのは後宮エリアからだ!!」
「いったい何が起こっているのだ!?」
城や王宮は基本的に外部からの攻撃を想定しており、ましてトップであるガイウス公爵が見つからない状況では組織的に戦う事も出来ない。
グラトニア公国の兵士たちは、次々と溢れ出す魔物達によって殆ど抵抗する事も出来ずに殺されて行くのだった。
「ひゃ!ひゃ!ひゃ!素晴らしい!素晴らしいぞ!!力が溢れてきよる!!」
グラトニア公国の後宮の奥に作られた魔法陣の中心で、かつてこのグラトニア公国の頂点に立っていた男が、半ば以上魔物と化した姿で、狂気に満ちた笑い声を発していた。
その様子を仮面の男がモルモットを見るかのような冷静な視線で見つめていた。
「ククク・・・どうやらこの男我が神の力と余程相性が良かったようだな・・・それとも触媒に成ったエルシア嬢の力が余程凄まじかったのか・・・」
「司祭様・・・」
「遅かったな・・・それで?大僧正様は何と?」
「ハ!許可するとの事です。ただし、決して我らの影を踏ませぬようにとの事です・・・」
その言葉に司祭と呼ばれた仮面の男は仮面の下で笑みを浮かべる。
「分かっておる。この件は飽く迄もこのガイウス公爵閣下が追い詰められる余り、単独で行った事・・・私もスグに神殿に戻る・・・お前は大僧正様にそう伝えよ」
男は一礼すると呪文を唱えフッと掻き消える。
「さて私も帰るとするか・・・今までありがとう、ガイウス・・・そして、さようならだ」
そう言って仮面の男は、先程の男と同じ呪文を唱え消え去った。
そして部屋にはただひたすらに狂笑を上げ続けるかつてガイウスと呼ばれていた一匹の魔物だけが残されたのだった。
この日グラトニア公国は、迫りくるゼノン侯国との決戦を行う事無く、歴史の舞台から姿を消した。
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