歪んだ愛情 1
妹が芸能事務所に所属するんだ、と言ったのは半年くらい前のこと。
それからは学校帰りに撮影やレッスンを頑張っていて、家に帰るのも遅くなった。
小学生のころから「夢は女優」なんて言ってきたからいずれはそんな日も来るのかと思ってはいたが。
父さんは苦い顔をしていたが、母さんが二つ返事で了承し今に至る。
「好きなことをしたらいいじゃない」
母さんのこの言葉が妹を後押ししたようだ。
努力家の妹が半年頑張ってきた結果、同じ事務所に所属する女の子とアイドルグループを結成し活動することになったそうだ。
彼女の夢へのステップアップと信じて、兄としては応援してやりたい。
ある日、ちょっと気になって妹の事務所のHPを見てみることにした。
そこには彼女が所属するユニットのページも出来上がっていた。
妹以外の子の自己紹介ページを見ると、一緒に水着グラビアまでアップされているではないか。しかもみんなスタイルがいい。刺激が強いなこれは。
「じゃあ、きっとアイツも…?」
妹のページを開く。
高嶺ヒカル 17歳 身長156cm B 90 W 57 H 87
「マジかよ」
最近かなり成長したなとは思っていたが、まさかそこまでとは。
他のメンバーの女の子と見比べる。
多少贔屓目かもしれないけど、俺にとっては妹が圧倒的に一番可愛く見えた。
思わずプロフィール画面の水着姿を拡大コピーしてしまった。
純白のビキニで胸の谷間を寄せて微笑むアイドルの妹…高嶺ヒカル…
股間が高ぶる。
妹をオカズにする日が来るなんて…
「ああ…ヒカル、ヒカル…うぅっ…!!」
笑顔で、ビキニ姿で、微笑むアイドルに向かってその名前を叫びながら自らの逸物を扱く。
それが実の妹。数年前ではありえなかったことかもしれない。
「出すぞ!ヒカルっ!!」
これまでにない興奮。
気持ちよさの反面、後ろめたさも若干感じた。
今日も夜遅い時間に妹は帰ってくる。
父さんも母さんも寝てしまっていて、妹は一人で夕飯の準備をして、一人で食べる。
今に始まったことではない。妹が芸能活動を始めてから当たり前になったことなのだ。
昼間にあんなことをして少し顔を合わせづらいところもあるが、ちょっと様子を見に一階のダイニングに顔を出してみる。
「あっ、お兄ちゃん!起きてたんだ」
「今日も遅くまで頑張ってたんだな」