投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

僕とあたしの夏の事件慕?
【幼馴染 官能小説】

僕とあたしの夏の事件慕?の最初へ 僕とあたしの夏の事件慕? 6 僕とあたしの夏の事件慕? 8 僕とあたしの夏の事件慕?の最後へ

僕とあたしの夏の事件慕? 第一話 「お金持ちは色々タイヘン!」-1

【僕とあたしの夏の事件慕】



第一話 「お金持ちは色々タイヘン!」



◇――香川澪――◇



 改札を出て最初に目にしたのは『ようこそ! 風澄村へ』と書かれた大きな看板。

 名前の通り澄んだ風が気持の良い穏やかな村だ。



 ……けれど、視線を駅前に移しても青空を遮るような建物は一つも無い。

 バスプールはテニスコートぐらいだし、客待ちのタクシーは運転手がみんな居眠り中。通りを歩く人影もまばらで、おばあさん達が犬を連れて散歩をしている以外に見当たらない。



 即ち、田舎丸出しなのである。



「あーあ、こんな何も無いところでどうやって過ごせっていうのよ、もっと楽しいバカンスを想像してたのにぃーっ!」



 あたしは大声で叫ぶ……でも気は晴れない。空はあんなに青くすみわたっているのに。



 だってさ、せっかくの夏物のおしゃれな黒いノースリーブのシャツも、オシリのラインをセクシーに見せるブラウンのショートパンツも、少し背が高く見える流行色のストラップパンプスも見せる相手が真琴だけなんてさ、サミシすぎない?



「澪、そんなこと言わないでさ、もう少し『何も無いこと』を楽しもうよ」



 お前は都会暮らしに疲れた中年か! あたしは少なくとも二十、いや三十年はその境地に達する予定は無いぞ。

 それに……。



「もとはといえば真琴のせいなんだからね!」



「そんなこと言っても、澪も予定ないでしょ?」



 そう言われると返す言葉も無い。結局あたしは遊ぶ予定の一つも立てられない負け組みなんだ。



「あらら、どうしたの澪? 落ちてるものでも食べたのかしら?」



「あたしは犬かっての……」



 梓はいいわよね。地味な麦藁帽子に、地味な水色のワンピース、地味なサンダルだもん。なんか気合を入れた自分が不憫……。


僕とあたしの夏の事件慕?の最初へ 僕とあたしの夏の事件慕? 6 僕とあたしの夏の事件慕? 8 僕とあたしの夏の事件慕?の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前