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「夏の出来事 5」
【若奥さん 官能小説】

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再びの夏-1

また、夏がやってきた。

8月の晴れた朝。

ちづるは昨日からタクミの家に
泊まりに来ていた。

9時頃、
いつものようにちづるは
タクミの家のキッチンに立ち、
朝食を作る。

キッチンに置いてある
小さな2人用のテーブルに
出来上がった朝食を並べ置く。

一旦、ちづるは部屋から出て
隣のタクミの部屋に行く。

部屋のドアを開けながら
ちづるがベッドの上のタクミに
声をかける。

「ご飯〜〜 出来たよ。 」

寝ていると思っていたが、
タクミは起きていた。

ベッドの上であお向けになり
左手を頭の下に入れて
右手にはスマホを持って
画面を見ている。

操作に夢中な様子で返事はない。


「 ご は んーーー。
    出来たよ〜? 」


ちづるは部屋には入らず、
タクミから自分が見えるように
ひょっこりと顔を出している。


「 んーーー??  、、うん、」


タクミは言われて
起き上がろうとするが、
スマホの操作は続けたままだ。

黒いハーフパンツに
グレーの半袖のTシャツを着た
タクミは、寝癖のついた頭で
大きなあくびをしながら
遅い動きで上半身を起こし、座る。

立ち上がると
隣の部屋にやってきた。

キッチンでは
ちづるがまだパタパタと、
作業をしている。

髪の毛はおだんご頭で
紺色のノースリーブの部屋着の
ワンピースを着ているちづるの
後ろ姿を、ほんの少しだけ
ぼんやりと眺める。

部屋の入り口に突っ立っている
タクミに背を向けたまま、聞く。

「今日も暑そ、、。
  冷たいの飲もっか〜?」


「、、、 、 、」


「 、? どしたの? 」


ちづるは振り向き
きょとんとしている。


「、、んーーー? 別に。
  今日も小さいね。 」


「ぇ?  、、 ? 」


「 背が。」


「 、、もーー、、 ふふっ 
   ほら、 食べよ?  」


「うん。」


冷蔵庫から紙パックの
アイスレモンティーを取りだし、
氷の入った2つのグラスに
それを注ぐ。

2人はイスに座ると
いただきます、と言って
朝食を取り始めた。

ちづるは食べながら
テレビを観る。

キッチンの隣のリビングは
ほんの少しだけ整頓された。

7畳ほどのフローリングの奥に
洋服ラックが2つ置いてある。

その部屋に、
ちづるの家に以前置いてあった
大きめのテレビと、
テレビ前には茶色の
ソファーが置いてある。

ご飯を食べる時は、
キッチンから
隣の部屋のテレビを見る事が多い。


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