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仮面の魔物 〜 乱れ狂う生贄は
【熟女/人妻 官能小説】

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第一章 収穫祭-1

 所説あるものの、ハロウィンの起源は古代ケルト人の収穫祭であったとする意見が有力だ。
 一年の収穫に感謝するとともに悪霊を追い払うために仮面を被り火を焚く、というのがその基本的な儀式である。
 現在ではただのイヴェントと化し、お祭り騒ぎを楽しむのが一般的となったハロウィン。本来の宗教的な意味合いは失われてしまった。
 それでも、ごく一部の地域では今でも重要な儀式として厳密に収穫祭の伝統が守られている。僕が暮らすこの村のように。
 人口12,917人。奥地の過疎の村などではない。普通の都市にあるものは全て揃っているし、通販も翌日配送。つまり、人口こそ特別に多くはないものの、ごく平凡な市町村の一つだと言える。大都市のミニチュア版、と言って差し支えのない生活水準だ。
 なのに、なぜ市や町ではなく村のままなのか。
 古くからの習慣や伝統を重んじる村人たちの気質が、良くも悪くも独自の風習を守り続けているのがその最大の理由であると考えられる。
 もっとグローバル志向であるならば、とっくに町に昇格し、人口は軽く今の十倍を超えていたのではないだろうか。
 もう一つ考えられる理由がある。
 高い山々や川に囲まれ、比較的近代まで外部との行き来が容易ではなかったという地理的な要因だ。
 古来のハロウィンとの類似性がしばしば内外から指摘されるこの村の収穫祭が、遠い昔からほとんど姿を変えることも無く現在でも執り行われているのも、同じ理由なのかもしれない。
 なお、祭りの中核となる魔物祓いの儀式は秘密裡に行われ、参加者以外はけして現場を見ることが出来ない。
 そう。ごく一部の者以外は、収穫祭の本当の姿を知ることは出来ないのだ。
 今年の魔物役に選ばれ、野生動物や農作物の仮装をした村人たちに囲まれて、この後…。ああ、この後、わが妻ユリネに対して行われる数々の…考えたくない!しかし、考えなくてもそれは粛々と進んでいく。儀式は止まらない。止められない。それが、この村の収穫祭。


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