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没作品 硝子の心 処女作
【若奥さん 官能小説】

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36歳の婚活-1

湯船を上がった沙也加は真新しいガウンを羽織りながら長い髪の保湿を保つように時間を掛けてドライヤーで乾かしフルセットのメイクボックスを拡げて豪華に輝く真っ赤なグロスで口許を麗しく鮮明に潤わせ繊細な毛先でアイラインを整え薄いピンクのファンデーションを軽く添えて全ての仕上げを終えていた。

「美しいわ」

素顔が可愛らしい沙也加には十分だった。沙也加は鏡越しにウィンクを魅せて微笑みを返し、高級なボディークリームで湿っとりと綺麗な脚の手入れしてから全身の曲線を確かめるように鏡に向けて身体全体を点検しているようだった。
小さな顔は可愛らしく、不釣合いな肩幅から腰回りに向けた曲線は目を見張る美しさでウエストに収まり程良い太さを保つ太腿から伸びる長い脚はわたしの腰の位置より遥かに高かった。

「股下は92cmよ」

悪戯に微笑む沙也加は鏡越しのわたしに目線を合わせ、満面の笑顔を造って観衆に手をふるかのように可愛らしく手を振って魅せつけてくれていた。

「凄いわ」

圧倒されてしまっていた。本物の色気を備えた女優のような輝きを目の前で惜しみなく魅せつけていた。

「格好いいでしょ。それでも34歳よ」

全く見えなかったが2歳下でこれだけの身体を維持するには相当な手入れを継続していることは36歳のわたしには十分理解できていた。

「わたしは着替えるわ」

沙也加は脱衣室に置かれた箪笥から新品のランジェリーを手に取り、先に身体の手入れを終えてガウンに包まりながら眺め続けていたわたしの隣に腰を降ろして着替え始めようとしていた。

「ちょっと。一緒に寝るんじゃなかったの」

わたしを置いて先に帰ってしまいそうで縋るように問い質してしまっていた。

「帰らないわよ。これから直人の世話をしてくるのよ」
「だから本当はあなたも観ておいたほうがいいのよ。どうすれば早く済むのか見せてあげるわ。わたしはあなたの先輩なのよ」

美しい瞳の奥は据え置かれ全てを知っている沙也加はお手本の様にわたしに向けて着替え始めていた。

綺麗な香りを保つ長い脚に高級ギャツビーを張り付くように納め一度鏡の前でストッパーの位置を確かめてから後姿を姿見で確認していた。
真っ裸で長い両脚だけを収めた高級ギャツビーの脚元は全ての色気を剥き出しに表現しているようだった。

「クリスタルパンプスがいいわね」

沙也加は確信するように15cmはあるだろうクリスタルパンプスを履いて鏡に戻って確かめていた。遠目に観ても180cmを遥かに越えた沙也加の身体は美しい曲線を保ち不釣合いに小さい顔で笑顔を向けて手を振って振る舞うその姿は別世界のモデルそのもののようだった。

「ランジェリーは腰で留めるのよ」

綺麗に手入れされた程良く黒い股間に薄く鋭利な角度のランジェリーを挟み華麗な仕草で両方の腰に輝くジュエリーで造られた腰留めを嵌めて下半身の仕上げを終えていた。

「ブラジャーはハイトップで十分ね」
「千佳さんと違って迫力無いからね」

可愛らしいウィンクでわたしを微笑ませ綺麗な仕草でハイトップに小さな膨らみの胸を収め姿見で何度も身体全体を再点検しているようだった。
溜息がでるほど可愛らしく美しくかった。魅入ってしまうほど可愛らしい小顔でモデルのように満面の笑顔で手を振って振舞われてしまったら誰もが見惚れてしまう圧倒的な美しさだった。

「さぁ、行くわよ」

沙也加は大人の魅力がこぼれるように溢れ輝いていた。

「その格好でいくの」

沙也加はランジェリーにクリスタルパンプスだけを身に付けたほぼ裸の姿で直人に向き合おうとしていた。

「そうよ。今日はこれで十分よ」
「あなたも適当にランジェリーを着けて着いて来るのよ」

長廊下を歩く沙也加は見上げる程背丈が高く168cmあるわたしの目線ですら沙也加の肩甲骨辺りにしか届いていなかった。
沙也加のクリスタルパンプスは大理石を叩き付けるようにヒールを響かせ小振りに持ち上がったお尻はティーバックを挟むように上下に大きく揺れながら長い脚に併せるように踊っているようだった。

「すぐ終わるから大丈夫よ」

わたしの心を見透かすように沙也加は前を向いたまま優しくわたしに声を掛けながら颯爽と歩いていた。

綺麗なお尻を見つめ小さな頭を見上げ、わたしは何も言えずに後を着いて行くことしかできなかった。

「千佳さん。しっかり見ておくのよ」
「そろそろ着くわよ」

沙也加はリビングの扉の前で綺麗にパンプスの爪先を揃え、踏みしめるように脚元を確かめてから脹脛をビシッと伸ばし張りと艶のある太腿を綴じ、絞るようにお尻の筋肉を締め上げ覚悟を決めたかのように扉を強くノックして「さあ来なさい」と腰に手を充てその時を待つように立ち開かっていた。


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