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エロスの神に選ばれし少女〜桔梗
【ロリ 官能小説】

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恵和会-1

「本当ですか? あの娘がウチの事務所に?」
「ああ、本当だ、だが勘違いするんじゃねぇぞ、お前らの相手をさせるために連れて来るんじゃねぇ、オヤジの借金のカタにな、手出しするんじゃねぇぞ」
 
 恵和会の若い衆は、いつぞやショー形式のAV撮影に出た際に驚くべきM性を示した桔梗が事務所に住み込むと聞いて色めきだったが、門村は釘を刺しておく事を忘れない。

「あの娘は極道じゃないんだからな、食わせてやって学校に通わせてやる代わりにおばちゃんの手伝いをしてもらう、そのために住まわせるんだ、わかったな、あの娘に手を出すのはおばちゃんに手を出すのと同じことだぞ」
「門村さん、こいつらだっておばちゃんには間違っても手なんか出しませんよ、でも、わかってます、俺が目を光らせますから」
 38歳と若い衆の中で一番の年長の水野が言う。
 恵和会の親分は昔気質で『素人さんに迷惑かけちゃいけねぇ』と言うのが口癖、それでも血気盛んな若い衆は野放しにしておくとちょくちょくいざこざを起こす、普通三十過ぎともなれば女房を持ったり同棲したりして事務所からは出て行くのだが、水野はまだそういう女を持たないので事務所に寝泊りしている、親分に良く似た気質の水野はお目付け役としてもうってつけなのだ、本人もそのつもりで決まった女を作らないフシがある、もっとも、水野自身は『一人の女になんて決められねぇだけだ』と言ってはいるが……。
 
 門村に連れられて硬い表情で事務所にやって来た桔梗だったが、いつぞやの撮影の時のギャラリーだった事がわかると表情も緩み、すぐに打ち解けて生活し始めた。
 恵和会の事務所は昔ながらの形態、親分の家と兼用で純粋な事務所のほかに若い衆が寝泊りする大部屋と水野たち少し年長の者の個室があり、若い衆は大部屋で一緒に食事したりくつろいだりしながら水野たちに極道の心得を叩き込まれる。
 その世話は「おばちゃん」と親しまれている六十代の女性と「ねえさん」と呼ばれていた四十そこそこの女性がしていたのだが、「ねえさん」の方が、堅気とは言いがたいまでも、やくざではない男と再婚してしまったので人手が足りなくなってしまっていた、その点でも桔梗を住まわせておばちゃんの手伝いをさせるのは渡りに船だったのだ。

 しかし、件の撮影は一年前、最近入ったばかりの若い衆はどうしてこんなガキんちょを兄貴分たちがもてはやすのかわからない、かいがいしく働いているし、なかなか可愛い娘だとは思うのだが、彼らにしてみればただの下働き、「ねえさん」に子ども扱いされていた裏返しでつい桔梗を顎で使おうとするのだが、その都度兄貴分たちにどやされる。
 そのくせ何故桔梗を大事にするのかは誰も教えてくれない、兄貴分たちにしてみれば当時十一歳だった桔梗に夢中でしゃぶりついたなどとは言い辛いのだ。
 桔梗にしてみても、兄貴分たちが言いづらそうにしている事をぺらぺらとしゃべるわけにも行かない、結局、行き着いたのは門村だった、若い衆たちからの疑問を投げ掛けられていたところへ桔梗からの相談、妙ないざこざが起こる前に、と桔梗と若い衆を集めた。
 
「お前たち、この娘はな、普通の中学一年とはちっとばかりワケが違うんだ」
「それを兄貴達が教えてくれないんで……」
「まあ、言い難いんだろうな、この娘を介してみんながマラ兄弟だなんて事はな」
「は?……」
「この娘はな、八つの時に女になった、それからおやじさんが死ぬまでずっとAVに出てたんだ……桔梗、何本くらいになるかな?」
「多分五十本くらいは……」
「あれは一年前くらいになるのかな? ショー形式のAV撮影があってお前らの兄貴達がギャラリーになったんだ、その時にみんなこの娘にノックアウトされちまったってわけさ」
「いえ、ノックアウトされたのは私のほうで……最後は気を失ってしまいましたから」
「まあ、肉体的にはそうかもしれんが、あれだけの責めの後で、見境のなくなった五人の若い者がへとへとになるまで絞りきったんだ、当たり前だよ」
「ちょっと待ってくださいよ、二年前ったら桔梗は十一だったんじゃ……今だってぺったんこですよ、兄貴達が夢中になったなんて……」
「ああ、桔梗がどれほどのものか知らなければそう思うだろうな、兄貴達だって撮影が始まった時はグラマーな女子高生に群がったさ、だけど終わりの頃にはそっちはほっぽり出してたよ」
「それにしても……」
「まあ、それは自分の目とマラで確かめるんだな、桔梗はお前たちの相手をしても良いと言ってくれてるんだ、断っておくがこれは桔梗の好意だぞ、本当はおばちゃんの手伝いをしてもらうためにここに置いてるんだ、お前らの相手をさせるためじゃない、そこんとこは忘れるなよ」
「だけど門村さん、俺たちだって女を知らないわけじゃないんですよ、それがぺったんこの中学生に……」
「ははは、まあ、相手してもらえ、明日になってまだそう言ってるやつがいたら俺がソープでも何でも連れて行ってやるから」

 そして、翌日、門村の財布が軽くなる事はなかった。


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