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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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死ぬ自分、新たな自分-1

 この日は特命捜査対策室のみならず県警本部、または警視庁において重大な一日になるのであった。

 特命捜査対策室の朝の会議。この日は珍しく近藤も始めから参加していた。代わりに吉川がまだ来ていない。若菜は何度か連絡を試みるも通じなかった。
 近藤は潜入捜査を初めてからずっと疲労感を漂わせて居たが、今日は精気漲る生き生きとした姿を見せていた。ただし報告はいつもの通り、まだ中田みな実と親密な関係になれていないと言う事で重要な情報は掴めていないと言う内容だ。これと言って重要な情報の報告はなかった。
 しかしそれが虚偽の報告だと言う事は、若菜は見抜いていた。何故なら中田みな実は警察で保護しているからだ。しかし近藤は昨夜も中田みな実の相談を受けたと報告した。今までの近藤の人間性を知っているメンバー達は近藤を信じ切ってイタが、若菜には通用しなかった。近藤は様々な事を隠している。となればますます吉川の安否が心配になった。
 会議が終わると若菜は近藤を個別で会議室に残した。
 「近藤君、吉川君の事、何か知らない?」
近藤はすました顔で答える。
 「いや、知りませんが、どうしたんですか?」
若菜はじっと近藤の目を見ながら話す。
 「朝から何度か連絡してるんだけど、通じないのよ。」
 「そうなんですか?アイツ、小野真千子って言う人妻にはまってるんですよね?彼女は相当なスキモノだって言ってたから、きっと放して貰えないだけじゃないですかね??」
 「ならいいんだけど…」
近藤は実に飄々としたものであった。怪しい動きもない。しかし目が異常に生き生きしている事だけは印象的であった。
 「2人とも捜査の為に大金渡してあるけど、ちょっと使いすぎね。まぁ裕福な人間を演じてもらってるからある程度は仕方ないんだけど…」
その言葉に近藤が反応する。
 「金は用意して貰わないと困りますよ!だって渋ったら怪しまれるじゃないですか!そこは協力して貰わないと困りますよ!」
いきなり語気を荒めた近藤。若菜は動揺せず答える。
 「そうね。それは何とか上に通しておくわ。ねぇ、中田みな実って子はそんなにお金がかかる子なの?」
 「はい。ほら、金持ちの元フィアンセが色々欲しい物を与えて居たらしくて、カバン欲しいだのドレスが欲しいだの要求が激しいんですよ。だから早く彼女の心を掴んで抱かないとただの財布男になっちゃいますからね。」
 「い、いいのよ?そんな焦って早く抱こうとしなくても…」
 「いえ、ダメです。女は抱けば馬鹿みたいに色んな事をペラペラ喋る生き物ですからね?そうなれば一気にフレアの真実を聞き出せますからね。早く抱く為にも今は金を使うしかないんです。」
 「そうね…」
近藤は女を馬鹿呼ばわりしたり生き物呼ばわりしたり蔑視する発言をする人間ではなかった。もはや自分の知る近藤ではなくなりつつある事に気付き、危惧した。


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