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「夏の出来事 5」
【若奥さん 官能小説】

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-1

2人は手を繋いで、今度は
エレベーターに乗ると、
1階へきた。
ちづるが言う。

「 ? どこ行くの?」

「んっ? 2人になれるトコ。
 あ、外出るね。」

2人はビルの出入口から外に出た。
タクミは、ちづるの手をひくように
歩く。
ちづるは黙々と歩くタクミの
斜め後ろの耳元を見つめる。


  ? どこ 行くんだろ


ちづるが
そう思うのもつかの間に、
タクミが言う。

「はい、到着〜。」

「え? もう?
       、、ここ、、」

「うん。 カラオケ〜。」

「、、、。
まだ、ここのあったんだ、、。」

「来たことあるの?」

「うん、友達とよく来てた。」

駅のから少し歩いた場所にある、
雑居ビルの3階のカラオケ店。
2人はエレベーターに乗りカラオケ店に入る。
タクミが受付を済ませると、
部屋番号の書いてある伝票を渡され、
部屋へ入った。
ちづるは嬉しそうに
部屋の中をキョロキョロみながら言う。

「わー、、 懐かしいなぁ。」

「どれぐらいぶりなの?」

「んー、、ここは
高校生の時によく来てたよ。

最後にカラオケしたのは
知可子と、だったかなぁ。
 1年、、?もっと前かも。」

「そーなんだー。
 俺は、
友達としょっちゅう来てるー。」

「そっか。」

「、、 歌おっか?」

「、、うんっ!」

ちづるはウキウキしながら、
タッチパネル式のリモコンを操作する。
タクミは思う。

  カラオケ 嫌がるかと思った
 
   意外だな


タクミがそんな風に思っていると、
ちづるが言う。

「先に歌っていい?」

「 、、うん。」

ちづるは決めた歌を送信した。
テレビ画面に曲名が現れる。
タクミも知っている曲だった。
ちづるは席を立ち、テレビ画面の
横に置いてあるマイクを2本、
自分達の座っている所に持ってきた。
前奏に合わせてちづるの体が
リズムを取り、揺れている。
マイクをオンにすると、
ちづるはハッとした後タクミ
方を見てマイクで『古くてごめん!』
と、笑って言っていた。
すぐに、ちづるが歌い出した。

ちづるが歌っている曲は、
有名な女性シンガーソングライターの
ジャズだった。
タクミは少しあっけにとられ思う。

  え ? 

    ちづちゃん、 、

 歌 上手い

   それに 楽しそう

  なんか、、 、

   全部  意外

 もっと 恥ずかしそうに
  小さい声で歌うの
       予想してた  


ちづるは曲のリズムに乗り、
体を揺らしている。
本当に、楽しそうだった。
曲の1番が終わり、間奏になると
タクミが言う。 


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