投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

特命捜査対策室長 上原若菜の最初へ 特命捜査対策室長 上原若菜 149 特命捜査対策室長 上原若菜 151 特命捜査対策室長 上原若菜の最後へ

白川歩美-1

 平日で客もまばらであったせいか、綺生堂の売場店員の仲田は親切に話をしてくれた。 
 「あの…白川さんが何か…。」
不審にというよりは心配そうな顔をしている仲田。
 「ちょっと事件に巻き込まれた可能性がありまして…。」
 「じ、事件ですか…!?白川さんに限ってそんな…」
仲田の様子からは白川歩美という人間が事件を起こしたり巻き込まれたりするような人物ではない事が伺い取れる。 「今行方を探してる所なんです。ところで白川歩美さんはどのような方ですか?」
事件に巻き込まれたと言いながらも白川歩美の人物像を聞こうとしている矛盾を承知しながら聞くマギー。
 「真面目でいい子ですよ?どんなお客様にも親身になってお肌の相談に乗ってましたし、何より勉強熱心ですから。美容について色んな本を読んだり、自ら製品を買って自分の肌で試したりしてました。」
 「そうですか。白川歩美さんはいつからここで働いていたんですか?」
 「昨年からです。ちょうど1年前ぐらいでしょうか。彼女は29歳。うちの会社はまず中途採用は採らないのですが、あの美しさと肌の綺麗さは中々お目にかかれるものではありません。特に肌の綺麗さは化粧品メーカーとしては貴重です。特例で中途採用で入ったんです。」
 「そうですか。彼女はどちらに住んでたのですか?」
 「それは履歴書に書いてませんでしたか?」
 「あたりましたが架空の住所でした。」
 「そんな…。」
 「プライベートで交流は?」
 「私達はシフトで休みを入れているので同じ日に休みが取れる日はまずなくて。でも2、3回ぐらい家に来た時はありますが、白川さんの家に行った事はないです。」
 「そうですか。交友関係とかはご存知ですか?」
 「いえ、白川さんの友達が売場に来た事はなかったと思います。プライベートはあまり話さない子でしたので。あ、彼氏がいるとは聞いた事があります。詳しくは分かりませんが、仕事終わりに会いに行くとかは良く言ってましたので。」
 「見た事は?」
 「ありません。」
 「あと最近白川歩美さんに何か変わった様子はありませんでしたか?どんな些細な事でも構わないのですが…」
仲田は少し沈黙し何かなかったかと思い出そうとする。
 「ないですね。今朝まではいつもと変わらぬ白川さんでした。」
 「そうですか…」
それから暫く質問を続けたが、特にヒントとなる証言は得られなかった。聞いている分には真面目な人間だとしか思えなかったが、同僚にも身元を隠していた事だけは分かった。マギーと吉川は礼を言って綺生堂を後にした。


特命捜査対策室長 上原若菜の最初へ 特命捜査対策室長 上原若菜 149 特命捜査対策室長 上原若菜 151 特命捜査対策室長 上原若菜の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前