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「夏の出来事 5」
【若奥さん 官能小説】

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変化-1

 10月の中旬頃。

タクミに、ちょっとした変化があった。
学校の廊下で、タクミは由佳に話があるから、と言われた。
タクミは言う。

「話って何ー?」

「、、、。」

「 ?」

「タクミさ、、、
いつも女の子が家にくるら早く帰る、って言ってるよね?」

「ん、? 、、うん。」

「あれ、、、嘘じゃん。」

「、え?」

「、、、、タクミ、働いてるじゃん、。」

「、、、。」

、、スーパーに、見に来たのか、、。

「、、あたしさ、言ってるよね?
タクミが別に他の女とヤっててもいいって。」

「、、由佳。
あっちで、話そう?」

「、、、。」

タクミは由佳を促し、屋上の用具室の前に来た。
由佳は言う。

「、、、中に、入らないの?」

「、、うん。ここなら、人来ないし、。」

「、、、。」

「、、、由佳、。」

「、、っ、、あたし、タクミの気にさわる事、した?」

「、、、。」

「したなら、教えて。、、謝るから。」

「、、してない。
、、お前、、悪くない。」

「、っ、、他の女とヤってても、あたしと居る時に、あたしの事考えてくれてたら、あたしは、、っ、それで、、、いいから、、、」

「、、、、、。」

、、、そうだよな。

そんな話、由佳と昔、、したっけ。

由佳とは、そういう価値観が合ってたんだよな、、。

でも、俺、、 、

「、、、俺 な、、?
、、それ、出来なかった。」

「、?」

「、、こないだ、、
、、9月? お前とここでヤってた時に、、、。
 頭の中に、違う子が、居た、、。」

「、、っ、!、、、」

「それは、、さすがに、、。
      キツいっしょ、?」


由佳は、うつむいて動かない。
下をむいたまま、由佳は言う。

「私の、、、知ってる子?」

「、、、、いや。」

「、、他校の、子?」

「、、、。 
 うん。」

「、、、。 分かった、、。
じゃあ、、私とはもう出来ないって、事?」

「、、、うん。」

「、、、、。」

由佳は顔を上げた。
今にも泣き出しそうな、それでいて怒ってるような顔をしている。
無理に笑おうとして、こう言った。

「、、、じゃあ、さ、、
最後に、、1回、、ヤらない?」

「、、、、、、、。」

「、、、、、、、嘘 だよ、。」

「、、、、、、、うん。」

「、、、っ、!、、、、、、、」


しばらく沈黙した後、由佳は早足で階段を下りていった。

2階まで走るように下りて、ピタリと止まる。
タクミが、追いかけてくるか、足音に耳を澄ませる。

タクミは追いかけてこなかった。

由佳はそのまま女子トイレの個室に入り、静かに泣いた。
        


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