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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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錆びぬ“カン”-1

 県内最大勢力を誇る暴力団、龍酷会は県警本部と同じく千城県県庁所在地である城央市にある。若菜の地元である城南市の隣に位置する都市である。湯島武司、田口徹らが植え付けたレイプ多発都市として悪評が広がり、城央市のみならず県況は思わしくない。そんな状況下で蔓延るのが悪だ。県況と反比例して勢力を増しているのが龍酷会であった。
 世論を気にしてとは思えないが龍酷会の事務所は城央駅から30分ほど車で走った郊外にある。敵の不意討ちに備えてだろう、城並のお堀を有しており出入り口も重厚な扉を備えている。勿論事務所周辺には複数の監視カメラが設置されており隣家は最低でも500メートルは離れている。車道から見える事務所はまさに現代版の城と言った感じだ。大抵の人間なら寄り付きもしない。誰が見ても「ここはヤバイところだ」と感じる、そんな事務所であった。
 道中、若菜が組長の権藤豪に電話をかけた。
 「あ、豪ちゃん?そーそー、私ぃ〜。久しぶりね〜。今事務所にいる??あ、そう。じゃああと20分ぐらいで行くから門、開けてね?車のナンバーは1234だからね!じゃーね〜♪」
と、電話を切る。するとそれまで無言だったマギーが不意に口を開いた。
 「暴力団の組長とどんな仲なんですか?」
若菜はニコッと笑う。
 「メル友♪」
何か馬鹿にされた気がしたマギーはぶっきらぼうに言った。
 「古くからの知り合いですか?」
 「何で?」
 「だって今どきメル友とか…。普通LINEですよね?今は。」
若菜は若菜でババァ扱いされたようでイラっとくる。
 「で、出来るわよ?私だってLINEぐらい…。でもね、LINEにはない温もりがあるのよ、メールには、ね!」
 「…新しいものについて行けない人って良くそういう風に自分を正当化しますよね。」
思わぬ反抗的な態度と、痛いところを突かれた若菜はついついムキになってしまう。
 「あんた、嫌な奴ね…。」
マギーはあくまで素っ気ない。
 「良く言われます。」
人を食ったようなマギーに本気でイラつく。
 「あんたどことどこのハーフなの?」
 「フランスとアメリカです。」
 「はっ??日本要素ないじゃん!?」
 「祖父が日本人です。」
 「じゃあフランス語と英語はペラペラなの?」
 「生まれも育ちも日本なので日本語以外喋れませんが??」
 「はぁ〜!?マジ!?その見たっくれで日本語しか喋れないのは詐欺だわね〜!アハハ!」
ざまぁみろと言わんばかりに大笑いする若菜にマギーのポーカーフェイスが初めてと言っていいぐらいに崩れた。
 「大きなお世話です!!」
どうやらそれはマギーにとってのトラウマのようであった。
 「オッパイも私の勝ちね!」
 「!?サイズは確かに負けてますけど、私、押し上げてませんから!」
 「!!わ、私のオッパイが…た、垂れてるとでも言いたいの!?」
 「違うんですか?」
 「垂れてるもんですかっ!夫からは歳の割にはいい張りをしてると言われるんだから!」
マギーはプッと笑う。
 「歳のわ・り・に・は…?クスッ」
 「!!!マジむかつく…!」
そっぽを向く若菜は窓の方に顔を向けた。この時はイライラしていただけだが、後で思い返すとそれまで無表情であったマギーの笑顔、怒る顔を見れたし感情の起伏も感じられ少し安心した事に気付いた若菜であった。


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