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〈生贄の肉・二つ〉
【鬼畜 官能小説】

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〈伸びた触手〉-1




翌日の朝。

眼鏡の男を筆頭に、黒塗りの厳ついセダンが白いミニバンと、巨大な1BOXカーを引き連れて街を駆けていった。
無論、玲奈とシスター(奈々未)を狩る為である。

黒光りするセダンの運転席には玲奈を見つけた若い男が座り、助手席には眼鏡の男が座っている。
ミニバンは“実力行使”に出る男達で満載だ。

そして、生け贄とされる二人を移送する為の1BOXカーの側面には、〇〇建築の文字がカッティングシートで張られ、早くも後部座席は畳まれて巨大な空間が作られている。

眼鏡の男は鶯色の作業着を纏い、部下達の全員は紺色の作業着を着ていた。
同じ服を着る事で、集団を形成している事の不自然さを打ち消してある。

既に準備は万端であった。


『それじゃあ玲奈の面を拝んでみるかあ?』


昨夜の内に玲奈の自宅と、修道院と教会の位置は地図で確認してある。
当然、女子高までの通学路も知っている。

それぞれの車は通学路に点在して駐車し、ターゲットとなった美少女の出現を待った。


『しかしよぉ、高校生の“諜報員”を用意してたとはなぁ?大したモンだぜぇ』


黒いセダンは、玲奈の自宅がある住宅地の空き地に止まった。
助手席に座る眼鏡の男は、少し小馬鹿にしたように若い男の腕を小突いた。


『リクエスト受けた次の日だぜぇ?もうチョイ焦らしてよぉ、少しは探すのは大変だってトコ見せてやんねえと、“ちょろい仕事”だって思われんぜぇ?』

『す、すいません。いや、俺もまさかあんなイイ女が見付かると思わなくて……嬉しくて、つい……へへへ……』


二人は上機嫌であった。

得意客の要望に見事に応えられる逸材を見つけられた事で、これによって信頼度は確実に上がったし、暫くは今の商売は安泰だろう。

報酬は間違いなく高額となるし、あのシスターの捕獲も成功したなら、もっと報酬額が跳ね上がるのは約束されている。


『お〜、出て来た出て来たぁ!』


自転車に跨がった美少女は、眼光鋭く狙いを定めた淫獣の視線に気付かないまま、黒いセダンの直前を通り抜けていった。

初めて肉眼で捉えた玲奈の制服姿は欲望を焚き付け、眼鏡の奥の瞳はメラメラと燃え盛った。


『そっち行ったぞ。よ〜く見ておけ』


住宅地の向こうの道路で待ち構えている部下に、眼鏡の男は電話で伝えた。
其れを受けた部下達はミニバンや1BOXから降り、道端に並ぶように立って玲奈を待った。


『き…来たッ』


遠目からでもその美しさは確認出来た。
黒髪はサラサラと靡き、スレンダーな身体はブレザーのジャケットによって際立ち、見事な括れは、はためくスカートに強調されていた。



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