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飼育
【ロリ 官能小説】

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その(3)-1

 パンティをタンスの引き出しに溜め込んでいることをカナは知っている。自分が穿いた下着を見られても嫌がりもせず、可笑しそうに笑っていた。
「カナちゃんの臭いが付いてるからね」
「下着フェチなの?」
「カナのものはみんなフェチかもしれないな。カナちゃんのすべて……変態と思う?」
カナは笑ったまま頭を横に振った。
「嬉しいよ。でも、毎日新しいのにしたらお金が大変よ」
「お金より引き出しがいっぱいになっちゃうか」
カナは声を出して笑い転げた。

 夏になってカナの髪も洗うようになった。見ていると洗い方がぞんざいでこれまでも時折臭いが気になっていた。
「よく洗わないと臭くなるよ」
「洗ってるよ」
シャンプーを塗りたくってものの十秒ほどで流し始める。汚れが落ちていないのでシャンプーと入り混じってかえって異臭となる。山野が洗ったのはここへ来た時に一度だけで、以後は髪については手を出さなかったのだが、汗をかく季節になって気になってきたのである。
「洗ってあげるよ」
見かねて洗ってから洗髪も山野の役目になった。
「おじさん、美容師みたい。上手ね」

 年頃の娘なら気にならないものか山野は半ば呆れながら、しかし少しも面倒ではなかった。彼女に触れていることは幸せだった。心に安らぎを覚えた。そして性的高まりに結びついていく。つまりすべてが愛撫なのだと思う。体を洗う時はもちろん、髪を洗っていても勃起するし、爪を切っていても昂奮する。一度、膝にカナの頭を乗せて耳垢を取っていて突然昂奮に襲われたことがあった。細いうなじ、髪の生え際、産毛。それらを見ているうちに欲情してしまったのだ。山野はたまらず下着をはぎ取って一方的に押し入って射精した。いつも労わるように抱いていたのでカナも驚いた様子を見せた。
「ごめんね。急にカナが欲しくなっちゃったんだ。痛かった?」
「少し……。おじさん、怖かった」
優しく接していた男が豹変して荒々しい行為に移ることはたぶん経験のあることだろう。怖いと感じたのは山野を信頼していたからにちがいない。
「ごめん。カナちゃんが好きでたまらないんだ」
両手で頬を挟んで口づけた。

 七月の末に出張でやむなく二日間家を空けたことがあった。夕方帰ってくるとテーブルにはカップめんの容器が重なっていて、空のペットボトルとアイスクリームの食べ残しが液体になっていた。金は十分渡しておいた。
(この子は一人では置いておけない。まともに生きては行けないんだ……)
「お帰りなさい。淋しかった」
無言で抱きしめると汗臭い臭いが漂った。


「明日、ちょっと家に行ってくる」
カナが言い出した時、山野は理由は訊かなかった。
「ずいぶん帰ってないんだろう?」
「一年くらいかな」
「そんなに。連絡は入れてたの?」
「してない」

 極力考えないようにしていた不安が過る。未成年者を住まわせておくだけでも何らかの罪に問われる可能性がある。母親は娘が一年も音信不通であることをどう考え、どんな行動を起こしただろう。家出人の捜索願いを出しているかもしれない。あるいは警察に相談しているか。カナの話によれば子供には無関心のようだが自分の娘である。もし会った時、母親はいろいろ訊くかもしれない。カナは今の生活を話しはしないか。そうなるとまずい。

 だが山野にあれこれ言う資格はないし、立場にもない。傍から見れば少女を弄んでいる中年男である。カナを愛しているといっても他人には理解できないことだろう。
「お母さんに会えるといいね」
「昼間は寝てるから、いると思うけど」
「一年も帰ってないんじゃ心配してるだろうな」
「どうかな。この前は二か月帰んなかったけど何も言わなかった」
「何にも……」
「お金ちょうだいって言ったら、くれた」
山野には想像もつかない親子関係である。
「お金がいるんだったら、俺に言うんだよ」
帰ってほしくなかったがそうは言えない。
「まだあるから、いい」
下着や食事代に時々渡しているのでその残りがそこそこあるはずだが、交通費として金を握らせた。
「ありがとう」
ゆっくりしてこいとも、早く帰って来るようにとも言えず、寛容に微笑むしかなかった。


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